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《ふしぎ工房症候群 卒業》6


07- 「懐かしい声」

 

 親からの電話は適当に相槌を打って切る。彼女にはまったく連絡を取っていない。惨めな自分を知られたくなかった。時々彼からの手紙が来る。元気にしているかと。もちろん元気だと返事を書く。偶には帰ってこないのかと聞かれれば、忙しくてと嘘をつく。彼はまめに手紙を寄越す。そのうち、面倒になって返事もあまり出さなくなった。ところが、ある日、不意に彼から電話が来た。受話器を取った僕の耳に懐かしい声が聞こえた。

「もしもし。」

「あっ、久しぶり。」

「急に電話しちゃって、ごめんね。どうしてるかなと思って。」

「いや、こっちこそ手紙の返事も出さなくて、ごめん。」

「どう、最近は。」

「どうって...

そこで言葉が詰まった。彼の声を聞いたら、昔のことを思い出してやるせなくなった。もう何もかも打ち明けようと思った。でも、何から話していいか分からずに、ただ嗚咽を漏らすだけの自分がいた。

「どうしたの!」彼が慌てている。

「いや、なんでもない。声聞いたらさ。あまり懐かしくて、つい...」 「何かあったの。僕でよかったら、何でも話してよ。」

「いやだな。何にもないってば。それより地元の連中、皆元気か。」

僕は話をそらした。その後は高校時代の友達のこととか先生のこととか思い出に繋がる話で一頻りに盛り上がった。後輩の彼女の話が出て、最近結婚して町を出たと聞いた時はほっとした。まったく連絡をしなかったから当然の結果だが、少し寂しい 気持ちになった。彼は老人ホームで働いているという。相変わらず人の役に立つことが嬉しいと言っている。本当に素晴らしい奴だと改めて思った。それに比べて僕は~電話を切る間際、最後に彼は無理するなよと言った。僕は別に無理してないよと曖昧な返事をしたが、その時は彼がどういうつもりで言ったのかよく分からなかった。受話器をおいてしばらく呆然としていたら、彼の無理するなよという言葉が頭の中に何度も聞こえてきて、つい涙を零した。彼は僕の様子で何か感じたに違いない。でも、僕がそれ以上話そうとしないから、追究はせずに言葉を残した。彼の優しさが身にしみて、気付いたら枕に顔をし付けて泣いていた。彼に電話しよう。何もかも打ち明けよう。そして、田舎に帰るんだ。そうだ!それがいい!いつまでもこんな生活してたって、何にもならない。何度も受話器を取ろうとしたが、僕の手がそれに届かなかった。自分の挫折を認め、さらけ出す勇気が結局僕にはなかったのである。

 

第七轨 令人怀念的声音

 

父母的电话也随便说上几句就挂了。

和她完全没有联系过。

不想让他们知道自己如此没用。

有时他会写信给我,问我还好不。

自然,回信中写着一切都好。

当他提到,偶尔也回来一趟吧。我只能撒谎说太忙了。

他经常写信给我。

后来觉得腻烦了,我也很少回信了。

但是,某一天,他突然打电话给我。

我拿起听筒,一个令人怀念的声音在耳边响起。

“喂。”

“啊……好久不见。”

“对不起……这么突然给打你电话。不知道你发生什么事了。”

“没事……我才应该道歉,没来得及回信给你。”

“最近……怎么样?”

“怎么样……”

话语一时哽在喉咙中。

听到他的声音,我不禁回想起了那些往事。

我想……向他坦开心扉,把一切都告诉他。

然而又不知道从何说起,只在那儿小声地呜咽。

“怎么了?”

他慌忙问道。

“没……没什么。听到你的声音,觉得很怀念,所以……”

“发生什么事了?如果方便的话,跟我说吧。”

“真是的,我都说了没事了。对了,家乡那边的人还好吗?”

我转移了话题。

之后又聊起了高中时代的朋友,老师的事情,一味地沉溺在回忆中。

谈到那个学妹时,他说她最近结婚了,离开了小镇。

听到这儿,自己也放下心来。

到现在都没有她的音讯,这也是情理之中的事。

又略觉有点寂廖。

他说他在养老院工作,还跟以前一样,说自己想要为别人出份力。

再次感觉到,他真是个好人。

比起他,我真是……

挂断电话前,他最后说了句:“别勉强自己。”

我敷衍着说:“我没有勉强过自己。”

当时我不明白,那时他为什么会说这话。

放下听筒,发了一会呆。

他的那句“别勉强自己”一直都在脑海里徘徊,我不禁流出泪来。

他定是从我的反应中感觉到了点什么。

但是我没有再说下去,所以他也就此作罢,只留下了这句话。

我深深感觉到他的体贴,回过神来时,自己已经哭湿了枕头。

给他打个电话,把一切都告诉他吧。

然后回家乡去。

就这样……这样就好。

再这样下去也无济于事了。

我好几次想去拿起听筒,却又犹豫了。

我终究没有勇气承认自己受挫,将一切坦白。